甲状腺は首の前、のどぼとけのすぐ下にある臓器です。正面から見ると蝶の形に似ています。
気管や食道とのつながりはなく、甲状腺ホルモンという体に必要不可欠なホルモンを造る役目をしています。
甲状腺の働きが亢進したり低下すると、以下のようなさまざまな症状が現れます。
- ・ くびの部分のはれ
- ・安静にしているのに、心臓がドキドキする
- ・ 手指が細かくふるえる
- ・ 暑がりになり、水をよく飲み、汗をたくさんかく
- ・ よく食べているのにやせてきた
- ・ イライラしやすくなった、落ち着きがなくなった
- ・ 体が冷え、寒がりになった
- ・ 肌が乾燥し、カサカサになった
- ・ 体が重く、だるく感じるようになった
- ・食欲がないのに太ってきた
- ・ 朝起きた時に、顔や手がむくむ
- ・ 便秘をしやすくなった
- ・ 昼間も眠く、居眠りをするようになった
- ・ 脈がゆっくり静かになった
- ・ 月経が不順になった
- ・ 首がはれている
大きく分けると、甲状腺ホルモンの量が変化する病気、甲状腺内に腫瘤ができて来る病気、両者の合併する病気の3つに分けられます。
甲状腺ホルモンの量が変化する病気
【1】甲状腺ホルモンが多くなりすぎる病気(甲状腺機能亢進症)
バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、などがあります。
【2】甲状腺ホルモンが足りなくなる病気(甲状腺機能低下症)
橋本病(慢性甲状腺炎)、粘液水腫、手術後甲状腺機能低下症、アイソトープ治療後、などがあります。
結節性甲状腺腫(甲状腺に腫瘤ができる病気)
【1】良性のもの
腺腫様甲状腺腫、のう胞、腺腫など
【2】悪性のもの
甲状腺癌(乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌)、悪性リンパ腫など
甲状腺にできた腫瘍が、ホルモンを作り出し甲状腺機能亢進を示す病気
プランマー病(甲状腺機能性結節)